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特別な時刻

気づかないように始まろうなんて無理だった
少し早くなった夕暮れをまた僕は感じているから

せつなさのない終わりなんてとても無理だった
火照った心を少し冷ます乾いた風に吹かれているから

見上げた空は高く突き抜けて
ねばる季節の最後を見下ろす
ありふれたままの特別な時刻に
また否応なしに終わりと始まりを回らせて

熱帯夜

溺れながらも
なんとか切り抜けた今日を終える
沈まぬように
沈まぬように
心だけは沈まぬようにと

溺れながらも
戯れる酔いに明日を任せる
くたばらぬように
くたばらぬように
心だけはくたばらぬようにと

熱帯夜に溺れながら

旋律とは

いま自由

上手く行くならただ自由

ぶち壊したい上手く行くなら

旋律は

ただの戯言みせかけの

壊れはしない儚い虚構

いつか

時が過ぎ忘れ去る熱

夢の中

嵐の如くまた来るまでの

夏の眺め

空はそこに見えているだけ
風はそこに吹いているだけ
照り返す光が眩ます次の景色
日常も正常もへったくれもない
ただここにある夏

詩人失格(腐詩虫Ⅱ)

それで上手くやったつもりかい
この目は節穴じゃないよ
たいした言葉も言えないくせに
何をいちびってやがるんだ

それで何を手に入れるつもりだい
とっくに剥げ落たメッキの下の
醜い心を晒してるのにも気がつかず
何を気取ってやがるんだ

人のものには手を出すなって
駄目なあんたには似合わないから
綺麗なものには手を出すなって
哀れなあんたには重すぎるから

それでどうするつもりかい
痛くも痒くもなく
ましてや屁にもなりはしない
猿にも劣るマスターベーション

人の女には手を出すなって
イモなあんたには似合わないから
綺麗な心には手を出すなって
腐詩虫にはとてもじゃないが手に負えないから

素っ裸の夜

俺をへこますことなんてできはしない
何もかも目に入らない
俺を奪い去ることなんてできはしない
何もかも通用しない
素っ裸の夜
何処からでも来ればいい
素っ裸の夜
俺は此処にいるだけ

ここで刹那にて

擦り切れた傷が血を吐く
中途半端じゃ終われないから
ボロボロになって初めて気がつく
少々行き過ぎた満足の果てで

擦り切れた傷が血を吐く
中途半端じゃ拭いきれないから
汚れたままの焦燥と嫌悪は
少々行き過ぎる程度が丁度良い

何度となく再生を計ろうが
また擦り切れた傷が血を流す
何度となく再生を計ろうが
もう僕は帰れない
いま、ここで刹那にて

空のブギ

望まざるもの世にはびこって
欲しいものだけまた隠されて

うまく手を取られ踊り続けりゃ
あっと言う間に全部丸裸

さあさあ気の抜けない夜がやって来る
空っぽ中身のない笑顔を携えて

招かざるもの世にはびこって
いらぬものだらけ花も実もなく

臭いものに蓋を何度被せても
あっと言う間に溢れ出してる

さあさあ気の抜けない夜がやって来る
空っぽ透けて見えるはその黒い腹

還らざるもの戻らざるもの
どこへ行ったやらどこへ捨てたやら

うまい話にまた踊ってら
調子ぱずれにまた踊ってら

空のブギを踊ってら
空のブギを踊ってら
空っぽブギウギ・・・・・・
空っぽブギウギ・・・・・・
調子ぱずれの・・・・・・
調子ぱずれの・・・・・・

プロフィール

tukeji

Author:tukeji

昭和中期の冬に大阪で生まれる
バンド、詩、その他もろもろの真っ最中

<当サイトに掲載されている詩、文書の著作権は全てtukejiに有ります。無断転載、複製は固く禁じます>
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